御 題


2020の御題「望」

 造かな昔、見ることは、単に視覚情報を得るだけでなく、村の持つ神秘的な力によって対象に影響を与え、操作することと信じられていました。古代の日本でも、天皇が高いところに登って平地を望む「国見」の儀礼があり、それによって国土の安寧と豊穣を願ったのです。
 「望」の字は、つま先立った人が大きな日で遠くを望み見る形。見ることは、願うこと、祈ること、そして、祝福すること。そのような"自力"を、持ちたいものと思います。花をただ見ていても、思うような形になってはくれませんが、心を込めて見つめるうちに、花があるべき花姿を示してくれることは、確かにあります。令和の船出にあたり、同門の皆さまとともに、その触先に立って新しい時代を望観したいと存じます。



「花材」枝若松、稲穂、サンダーソニア、アンスリウム、ピンポン菊、梅、千両、葉牡丹、レザーファン

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