表千家「茶の湯こころと美」
NHK趣味悠々「茶の湯表千家」
桜楼会「やさしい茶道入門」
より
点前と作法
お菓子の頂き方

 お茶のお菓子には 主菓子(生菓子の類)と干菓子(あられ・押物、落雁などの乾いたお菓子)の二種類があります。薄茶のお茶席の場合は 主菓子につづいて干菓子がでてきます。

 懐紙ごとお菓子を持って、菓子切り(黒文字楊枝)できって一口ずつ食べます。お抹茶が運ばれてくるまでには食べきっておきましょう。
 お干菓子は 漆器の盆で運ばれてくるので、一種類ずつ手で取って懐紙にのせます。盛られた形を壊さないように向こうを取ってから手前を取ります(二種類の場合)。
 主菓子は一服目のお茶のため、お干菓子は二服目のお茶のためですが、主菓子・お干菓子が同時に運ばれる場合もあります。そのとき お干菓子は懐紙にのせて、膝横に置きます。(食べない場合は懐紙に包んで持って帰ります)。

主な手順
1 客が揃って座ったら、お点前の前に食籠(主菓子器)と干菓子盆が運ばれます。

2 正客は食籠と干菓子盆を上座に寄せておきます。

3 正客は茶筅通しが始まるのを見て
食籠を両手で畳の縁外、次客との間におき(写真)、次客に一礼します。
4 食籠をひざ前におき、亭主に「お菓子をちょうだいします」と一礼します。

5 懐紙を膝前に置き、黒文字を懐紙の右にかけて置きます(写真)。

6 食籠の蓋を取り、膝上で拝見します。
7 食籠の蓋を返したまま、器の右に置きます(写真)

8 黒文字を使い、菓子を懐紙の上に取ります。
9 黒文字の先を懐紙で拭います(写真)

10 食籠の縁に黒文字を載せて次客に送ります。蓋も。
または、蓋をしてその上に黒文字を置き、食籠を次客に送ります。

11 そして菓子を頂きます。
 懐紙の基本
 
 懐紙は和(折り目)が手前になるようにして、懐紙の一番外側を一枚、手前下から上に折り返していちばん上にのせます。(懐紙の裏面が表になります)。折った懐紙を畳の縁内(へりうち)ひざ前に置きます。